もうひとつの江戸絵画 大津絵 江戸時代に安価な土産物だった大津絵。近代になり多くの文化人たちが収集をはじめました!


もうひとつの江戸絵画大津絵の概要

「欲しい!欲しい!欲しい!」と次第に声高になるのは鬼ではありません。大津絵の欲しいコレクターたちです。

大津絵とは江戸時代初期から、大津と山科結ぶ東海道の追分と大谷あたりで行き来する旅人を相手に描かれた土産絵です。

私がはじめて大津絵に出会ったのは、滋賀県大津市の三井寺(みいでら)の参道にある「大津絵の店」でした。

この店は、絵師高橋松山が衰退する大津絵を憂い明治初年に始めました。私が訪れたときは四代目が、現代は五代目が引き継いでいます。

本来大津絵は和紙に描かれるものですが、舟の古材に描かれた赤鬼があり購入しました。このときはまだ今ほど関心がなく「赤鬼」でした。

つぎの出会いは書籍『大津絵―日本民藝館所蔵』(東方出版)でした。2005年の刊行ですが、私が手にしたのは2011年です。

ここで、かつての赤鬼が《鬼の念仏》であることを始め、民藝運動の創始者柳宗悦(やなぎむねよし)によって収集・研究がなされていることを知りました。

初期の大津絵には、描表装(かきびょうそう)による仏画などが多く描かれました。18世紀ごろより戯画、風俗画、教訓画などが登場し表具のない捲り(まくり)の状態で売られます。

松尾芭蕉の句「大津繪の筆のはじめは何佛」は、初期の大津絵は仏画が多かったことを連想させます。

旅人に連れられ全国に広がった大津絵ですが、江戸時代の終焉とともに姿を消していき、大半は失われてしまいます。

しかし明治以降、文人画家の富岡鉄斎、洋画家の浅井忠、先述の柳宗悦など、画家や文化人、茶人などが競って大津絵を収集するようになりました。

もうひとつの江戸絵画大津絵の見どころはここ

受容のはじまり〜秘蔵された大津絵〜

瓢箪鯰(ひょうたんなまず)

提灯釣鐘(ちょうちんつりがね)

鬼の行水

大津絵ブーム到来〜芸術家のコレクション〜

鬼の念仏

傘さす女

民画としての確立〜柳宗悦が提唱した民藝と大津絵〜

槍持鬼奴(やりもちおにやっこ)

昭和戦後期の展開〜知られざる大津絵コレクター〜

青面金剛(しょうめんこんごう)

天狗と像

酒呑猫(さけのみねこ)

もうひとつの江戸絵画大津絵の混雑状況はここをみる

グーグルマップの左カラムにある「混雑する時間帯」で、曜日ごとに知ることができます。下方にあるマップから「拡大地図を表示」か、グーグルマップで「東京ステーションギャラリー」を検索して開きます。

もうひとつの江戸絵画大津絵のインスタ映えスポットはここ

   

もうひとつの江戸絵画大津絵のグッズがかわいすぎる

もうひとつの江戸絵画大津絵のチケットはいくら?

入館料
一般1,200円/ 高校・大学生1,000円/ 中学生以下無料

障がい者手帳等持参の方は100円引き(介添者1名は無料)
会期最終週を除く平日のみ、ローソンチケットが販売枚数に達していない場合に限り、美術館でもチケットを販売します。

もうひとつの江戸絵画大津絵の会場・巡回先はここ

東京ステーションギャラリー 9月19日(土)~11月8日(日)

〒100-0005 東京都千代田区丸の内1-9-1
Tel. 03-3212-2485

開館時間
10:00 – 18:00 金曜日 10:00 – 20:00
入館は閉館30分前まで

休館日
月曜日 
11月2日は開館
祝日の場合は翌平日/ただし会期最終週、ゴールデンウィーク・お盆期間中の月曜日は開館

アクセス
○JR「東京」駅
JR東京駅 丸の内北口 改札前

○東京メトロ丸の内線「東京」駅(約3分)
1. 中央改札を丸の内北口方面側に出て、M12出口へ向かう
2. M12出口の階段を上がり地上へ
3. 正面にあるJR東京駅丸の内北口ドームの中へ入ると左手に当館入口があります

○東京メトロ東西線「大手町」駅(約5分)
1. 東改札をB4,B5出口方面へ出て、階段(エスカレーター)を上がり直進
2. そのままJR東京駅方面の地下通路を直進、M12出口へ向かう
3. M12出口の階段を上がり地上へ
4. 正面にあるJR東京駅丸の内北口ドームの中へ入ると左手に当館入口があります

○東京メトロ千代田線「二重橋前」駅(約7分)
1. JR東京駅方面改札を出て、出口7の階段を上がる
2. 行幸地下ギャラリーを通りぬけ左折、M12出口へ向かう
3. M12出口の階段を上がり地上へ
4. 正面にあるJR東京駅丸の内北口ドームの中へ入ると左手に当館入口があります